富山軌道線電停めぐり
7.上本町 かみほんまち
所在地:富山市上本町7
上本町電停全景 |
ここからいよいよ中心部に突入します。この上本町のあたりから、周囲が住宅地から商店街へと変わって来ます。
さて、ここの電停のほど近くに、富山で一番有名な神社・日枝神社があります。
日枝神社参道 |
日枝神社本殿 |
富山の守り神として、富山藩主の崇敬も篤かったという由緒ある神社で、例大祭の山王祭は富山市で有名な祭りの一つだそうです。確かに、境内も街中にしては非常に広大で、参道も広く長いものが続いております。たまたま私が行った時は祭りのシーズンを外していたので山王祭の方は見れませんでしたが、一度ぜひとも見てみたいものです。
また、ここの境内に末社として「麁香(あらか)神社」という道具や職人の神様を祭った神社があります。
麁香神社本殿 |
実は、この神社の名前の由来が妙に気になりましてね〜。地名辞典、神名辞典、あらゆるものを見たんですが、結局載っておりませんで、ずっと謎のままだったんです。ところが、大学に入ってたまたま「古語拾遺」(807年、斎部広成(いんべひろなり)が氏族に伝わる伝承を記して朝廷に献じた書)を見ていたら、この「麁香神社」の「麁香」の文字が。しかも、「古語に、大殿、之を麁香(みあらか)と謂(い)ふ」というではありませんか。試しに「時代別国語辞典」の上代のやつを引いてみたら、やはり「麁香」=「正殿」だとあります。さらに「古語拾遺」の中では、神武天皇の宮を作った職人たちの子孫がこの「麁香」の名を持つ土地に住んでいる、とありますから、その縁できっと「麁香神社」=道具や職人の神様、ということになったんではないかと思います。
ああ、また神社話だ(爆)。いかんせん趣味なんで、どうもすみません……。
ちなみに、この麁香神社周辺一帯の太田口通りは富山城内と郊外の境にあたる歴史のある場所で、その歴史を主軸とした町づくり計画が進められています(詳しくはこちら)。尾島教授、秀逸すぎ……。
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