ツーマン時代の車輌たち(その2)
・モ590形
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徹明町〜日野橋間の運用につくモ593 |
モ593の車内 |
モ880形と共に最初の頃にワンマン化が始まったのが、このモ590形です。冷房化や車内の改装なども兼ねている関係上、1輌、また1輌と徐々にワンマン化され、現在ではモ593を除いて全てワンマン化されています。
さて、モ590形は冷房改造とワンマン装置の取り替えに伴い、車内にも手が加えられています。これにより、オリジナルの機器が取り外されてしまう場合が多くなっています。
ここでは、その消え行くオリジナルの車内機器をご覧下さい。
まずは、現在ワンマン装置がついている運転台の右側の部分です。
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運転台右側 |
水色の箱がワンマン装置で、かなり古めかしいものです。また、装置の横にある黄色の缶は集札箱で、のぞいてみると回数券や車内補充券が入っていたりします。
更新後は新しいワンマン装置が横の壁の全面につけられ、そのために続行標(黄色に赤縁の円盤)も現在では右窓にぶら下げられています。
次に、天井に設置されている設備について見てみましょう。
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スピーカー |
換気口 |
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非常燈と蛍光燈 |
スピーカーは丸い旧式のもの、換気口はスリットのついた金属板を組み合せたもので、それぞれ網棚の上についており、これもまた相当古いものです。ただ、丸いスピーカーはよく見ますが、この位置についている換気口はあまり見ません。クーラーの吹き出し口ではありますが……。
また、車内燈は蛍光燈化されていますが、蛍光燈と蛍光燈の間にある丸い非常燈は白熱燈です。
これも更新後は冷房改造に伴う天井張替えで全面的に取り替えられ、スピーカーは新しいものに、蛍光燈はむき出しになっています。
最後に、ドア周辺の装置について見てみましょう。
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ドア横のベルスイッチなど |
ドア上のミラーと白熱燈 |
左は何やらごてごてついていますが、一番上はドア開閉時に鳴るブザー、二番目は非常の際に戸閉め装置を解除するボタン(要するに「非常コック」と同じもの)、その下の灰色の箱はツーマン運転時に車掌ブザーの代わりとして使っているベルを鳴らすスイッチ、その左のジャックが放送用のマイクをつなぐジャック、そして一番下が降車を知らせるベルスイッチ、となっています。
右はドアの上の部分で、ここにはミラーが右と左に1つずつつくと共に、出入口を照らす白熱燈があります。ミラーは車内の右半分・左半分をそれぞれ写し、車内を見渡せるようになっているので、ツーマン対応の設備と思われます。
更新後は、ドア横のスイッチ類は変わりがありませんが、ドア上は全部撤去となりました。
あと、ドア横の設備ということで少しおまけを……。
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ドア横の広告看板 |
1998年に行った時、ドアの右横についていた名鉄急行と特急の広告看板です。
「急ぐ人に選ばれた 早くて安全 名鉄急行 特急」
……う〜ん、何だか非常に古めかしい広告ですねぇ。キャッチコピーといい、デザインといい。特に、「名鉄急行 特急」のレタリングがいかにも手作りという感じで渋いです。
この広告、この時確認したきりでその後きちんと見てないので、今もあるかどうかは分かりません。まあ2年経って、内装の色が変更されたりしているのでなくなっている可能性もありますが……。今度行った時に見てみます。個人的には更新車にもついていることを希望(笑)。
Copyright(C) Masaki Tomasawa.