その他内装の様式(その2)
・クーラー
「外観」でも見た通り「集中式」と「分散式」の2種類があるクーラーですが、その違いは車内にも現れて来ます。
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クーラー[1](集中式) |
クーラー[2](分散式) |
上の通り、[1]の集中式の方では天井中央が全面に渡って張り出して所々吹き出し口があるのに対し、[2]の分散式の方では中央を残して細長く張り出し、途中2ヶ所だけクーラー本体が張り出しています。
そして、この2つの最も大きな違いが換気扇の有無です。どうやら[1]の方である通風機能が[2]にはないらしく、その補填として残してあるもののようです。
この換気扇の様式は、概ね次のようなものです。
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換気扇[1](車端部以外) |
換気扇[2](車端部) |
換気扇自体は国鉄時代からいろいろな車両でお馴染みのものですが、車端部のものにはなぜか台座のぐるりに換気口がついています。非冷房時代の名残でしょうが、いずれにせよ珍しいものです。
また、この換気扇には運転台で操作するものと乗客が客車内のスイッチで操作するものがありますが、115系では後者の方式が採られており、戸袋窓の横にスイッチがついています。
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換気扇のスイッチ |
このスイッチ、昔の客車などではお馴染みでしたが、現在では地方の電車などで多少見られるだけの珍しいものになってしまいました。しかもこれが東京都内に乗りいれて来ているのですから、本当にすごい話です。
なお、「集中式」となった車両では、このスイッチ跡とおぼしき部分が思い切り金属の蓋でふさがれています。
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換気扇のスイッチ跡 |
この写真ではむき出しですが、ものによっては白ペンキで塗られていることがあります。
Copyright(C) Masaki Tomasawa.